紹介患者さんの治療。

主訴は、

歯周病の治療を試みようとしたら、根の先に大きな病気があった… 痛みなどは全くないが…。。。

であった。

歯内療法学的検査(2024.6.26)

#14 Cold+3/3, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#15 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

患歯は#15のようだ。

PA(2024.6.26)

#15は直覆してある。

それを成人でやっても、成功率はかなり低いことは従来、このHPで述べている通りだ。

そして根尖病変。

GoldでInlayをしようが、内部の歯髄の生活性のコントロールはゴールドでできるわけがない。

CBCT(2024.6.26)

MB

DB

P

P根は極めて湾曲していることがわかる。

歯内療法学的診断(2024.6.26)

Pulp Dx: Pulp Necrosis

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCT

ということで推奨される治療は、根管治療である。

別日に治療へ移行した。

⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#15 RCT(2024.7.31)

以下のように作業した。

DBは切断位置が深すぎたため、アモルファス型のGutta Perchaを使用して継ぎ足した。

正直、この器具は…もはやこの為だけにしか使用していない。

昔とは大きな違いだろう。

まあ昔から、CWCT(Continuous Wave Condensation Technique)なんてないけど。

術後にPA, CBCTを撮影した。

MB

DB

P

全ての根管からシーラーパフがある。

これは根管が緊密に充填できているということの証左だ。

が、日本では批判の対象にされる。

が、アメリカではVery Cool!と称賛される。

その日米の差は何に起因しているのだろうか?

それは、Basic Courseで話しましょう。

いずれにしても、アメリカではそれは、根管を完全にパックしたということの証明になることは確かだ。

この話を術後に患者さんにした際に、患者さんの業界(建築業界)でも同じような事例があるということをお話しいただいた。

その話も、アメリカではNice!だが、日本では、NG!という有様だ。

全ての分野で結局、全てが変わらないな、と感じざるを得ない。

が、これが日本なのだろう。

ということで、次回は1年後である。

またその模様をお伝えしたい。