以前の治療の経過観察。

麻酔の効きにくい患者さんの外科治療〜#30 M,D 2根同時のApicoectomy

オペから3年が経過していた。

その1年後、2年後、3年後の予後を公開しよう。

この方は、麻酔が効きにくい方で根管治療に大変苦労した方だ。

それがApicoectomy。。。

Apicoectomy時も術前投薬したにも関わらず、痛みが出てそのマネージメントに苦しんだことを覚えている。

それをどうすべきか?は上記記事で掲載の通りである。

さておきその1,2,3年予後を報告しよう。

☆この後、検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


まず、半年後の予後からだ。

#30 M, D Apicoectomy 6M recall(2022.9.14)

生活に支障はないが…なんか検査をすると痛いような痛くないような…というレベルであった。

が、MもDも歯槽骨はよく治癒している。

日常生活に支障はないので、AAEのガイドラインに基づきこのまま経過を見た。

次が1年後である。

#30 Apicoectomy 1yr recall(2023.3.13

この際も、日常生活に支障はないが、検査すると圧痛や咬合痛のような症状があった。

次が2年後である。

#30 Apicoectomy 2yr recall(2024.3.8)

2年経過しても、まだ違和感があるという。

が、日常生活に使用はないそうだ。

なので、もう1年後に来てもらうことになった。

最後がその3年後だ。

#30 M,D Apicoectomy 3yr recall(2025.3.6)

#30はついに臨床症状が喪失した。

ここに至るまで3年が経過していた…。。。

PA,CBCTは以下である。

#30 MB

#30 ML

#30 D

治療の際にOsteotomyした頬側皮質骨が再生している。

臨床症状も喪失していることからこの日で終診となった。

が、問題がその奥の#31だ。

ここは打診痛と咬合痛があるようだ。

検査すると、以下のようなLineが見てとれた。

クレーズラインだ。

そして1級のレジン充填。

それが悪いわけではなく、咬合力が強い人にはどのような修復物も役に立たない。

症状が強いならば、クラウン修復だ。

覆わなければ症状が取れないのだ。

が、この歯は普段は臨床症状もなく、また破折までも至っていない。

ここは、

経過を見るか、

矯正用バンドをはめて経過を見るか?

日常生活に支障があるなら歯内療法に移行するか?

だが、このまままずは経過を見ることになった。

この患者さんは3級咬合なのでそれも関係しているのかも?しれない。が、詳細は謎である。

ともかくここは結論は急げないだろう。

治療しなくても特別生命に関わり合いはないのだから。

ということで、ひとまず終診となった。

長期間、お疲れ様でした。いつまでもお元気で。