紹介患者さんの治療。
主訴は、
1年半ほど前に地元の歯科医院で治療を続けてきたが良くならず、今も咬合痛がある。痛みなく、普通に食事ができるようになりたい。。。
である。
歯内療法学的検査(2023.11.22)
#12 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#13 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#14 Cold+2/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#15 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
打診痛, 咬合痛が#13,15にある。それらが依頼された歯である。
依頼された歯に主訴が一致している。
PA(2023.11.22)
1年半通ってこの状態というのが私には信じられない。
前医は何をしたのだろうか?
CBCT(2023.11.22)
MB
DB
P
MB,DBには根尖病変がある。Pにはない。
MB,DBの攻略がこの治療の鍵なのだろう。
再根管治療の適応症と言える。
歯内療法学的診断(2023.11.22)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomaic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT
同日、治療へ移行した。
⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#15 Re-RCT(2023.11.22)
術後にPA, CBCTを撮影した。
MB
DB
P
ここから時間が結果した。
再治療の予後は完治までに4年と言われている。
1年経過し、どうなっただろうか?
#15 Re-RCT 1yr recall(2024.12.18)
#12 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#13 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#14 Cold+2/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#15 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
治療前の痛みが以前、1年経過しても残っていた。
MB
DB
P
初診時と比較した。
根尖病変は治療直後よりも大きくなっている。
そして臨床症状が依然取れない。
初診時よりはマシにはなっているが…という状態であった。
つまり以上から総合すると…
私は勝負に負けたのだ。
ということは、この場合、Intentional Replantation(意図的再植)だ。
が、だ。
この歯(上顎第1大臼歯的形態)をどうやって抜くのだろうか?
私にはそれはできない。
ではお前どうするんだ?という話だろう。
これは、MBもDBもApicoectomyだろう。検査でそれが可能か?検証した。
すると可能であったので私は、MB, DBのApicoectomyを行うことに決定した。
それをどのようにして検査で可能と判定したかは
Advanced Corse 2025
でご説明したい。
またこの記事の続報は後日お知らせしたい。