紹介患者さんの治療と経過観察。
主訴は、
前歯の歯茎が痛く、ここで治療すると1回で終了すると言われたので来た
である。
Pre-op Endo test(2025.1.24)

初診時は症状がなかったがかかりつけ医では打診痛があったようだ。
また動揺度だが、
術前は+1はあるだろう。
これが歯牙自体の動揺なのか?メタルポストコアが脱離しかかっていることに起因する動揺なのか?はわからない。
が、
歯周病がその原因でないことは確かなようだ。
ということはこの時点で抜歯は確定しないということになる。
が、さらなる精査が必要だ。



根尖が既に開いており、圧痛があったことから治療は再根管治療ではなく、歯根端切除術であるということがわかる。
その際は、

クラウンのマージンより11.5mm下方に#7のApexはあり、そこを3mm切断するには頬舌的に4.4mmの幅があるということがわかる。
実にEasyなApicoectomyだ。
また、治療の進め方は
外科治療の前にメタルポストコアを除去し、ファイバーポストコアに変更してから処置を行う
という方針を立てて行うことにした。
理由は遠方から来られている患者さんだからである。
何度も通いたくない歯科医院に通わされることほど苦痛はないだろう。
しかし、
米国歯内療法専門医は歯内療法を原則1回で終了させることができる。
だからこの方は当歯科医院にこられたのである。
期待に答えなければならない。
それ以外の理由はないのだから。
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Asymptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Core build up w Fiber Post⇨Apicoectomy
同日、治療が行われた。
☆この後、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#7 Core build up w Fiber Post⇨Apicoectomy(2025.1.24)
Al l ceramic crownを除去し
メタルポストコアを除去し
支台築造した。
上顎前歯は麻酔の効果時間が短いため時短で縫合し終了できるSubmarhginal Flapを選択したのでその方法で行った。
4分で#7のApexまで到達し、
2分で根切し、
3分で逆根管形成と逆根管充填が終了している。
術後にPA, CBCTを撮影した。




気泡が逆根管充填材に混入したが、問題はないだろう。
なぜか?
それが予後に影響を与えないことは先人が1960年台に証明してくれている。
Torneck 1966 Reaction of rat connective tissue to polyethylene tube implants. I
Torneck 1967 Reaction of rat connective tissue to polyethylene tube implants. II
縫合して終了した。

ここから1年が経過した。
#7 Apicoectomy 1yr recall(2026.1.23)

瘢痕は若干残るが、患者さんは気にならないという。


もっとマージン付近で切開線を入れた方が良かったが、もはや仕方がない。
それは今後の改良点だろう。




初診時と比較した。

気泡は入ったが劇的に治癒し、臨床症状もないことからこの日で終診となった。
それをかかりつけ医の先生に報告すると、

喜ばれてようで安堵した。
このように、
米国歯内療法専門医に患者を紹介すると、
治療は1回で終了し、
治療は90%の確率で成功し、
最後に適合のいい補綴(All Ceramic Crown? PFM Crown?)を装着することができ、
患者さんに審美的に満足される
全員が幸せになる治療となるのである。
かかりつけ医の先生の評判は向上し、地域の名士となるだろう。
そんなことは当たり前のことなのだ。
ということで経過観察も終診とさせていただいた。
長きに渡りお疲れ様でした。