今週末は博多駅近郊会議室でBasic Course 2021 第7回が行われた。
今回のテーマは再根管治療の意思決定。
再根管治療をやろう!と思うその理由に迫る1日となった。
まずは実際のCaseを通じて治療の内容に迫ると言う企画を行なった。
以下の症例である。
さて上記の症例における問題点とは何だろうか?
MB2があるか?
P,MBが穿通するのか?
ポストが取れるか?
などいろいろな問題?があるだろう。
しかし私は以下のように治療を終了させた(1回法)。
さて上記症例の問題点(懸念点)とは何だろうか?
Stropko 1999によればMB2が存在する可能性は上顎6で90%, 上顎7で60%だと言う。
なのに上記のPAにはMB2が写っている感じがない。
これは10%に入ったのだろうか??
それとも私はMB2を見逃してしまっただろうか?
と言えば、以下のような研究がある。
この文献に載っている#3のRCTのCaseでは根管充填材が左右対象に歯根に充填されていない。
これはMB2が存在することを示している。
が、今はCBCTがどの歯科医院でもあるだろうから術前にCBCTを撮影すればいいだろう。
そうしたものがない先生にとってはこうしてアナログ的に見ていくしかない。
と言うことで2018.9.4に根管充填し2年と言う月日が経過した。
問題は解決されていた。
この歯がなるべく長い間、何の問題も起こさないようにいてくれることを私は祈っている。
また、歯がかゆいとのたまったこの患者の問題点は何だっただろうか?
この補綴物の問題点があなたにはわかるだろうか?
また再根管治療においては何号まで拡大するのが細菌の除去を担保するだろうか?
#40か?#35か?#30か?それともそれ以下の拡大合数だろうか?
感染がある際の最適な拡大合数を理解しよう。
その後は上顎大臼歯のMB2の形成方法、下顎大臼歯のMBの形成方法などを扱った。
このブログでも言及した知識なので、もう一度復習をお願いしたいと思う。
根管形成のコツの公開①〜MB2はどのように根管に存在するか?そしてその形成方法について
根管形成のコツの公開②〜下顎第1・第2大臼歯→ML,MBの解剖学的特徴と形成方法について
さらにはMM根管の探し方やその形成方法などを伝えた。
どこにどのようにどれくらいの確率で存在するか?記憶ができただろうか?
さらにこの後は、
石灰化根管の形成方法について
メタルポストコアの除去について
穿孔封鎖について
破折器具の除去について
講義した。
と言うことで長い1日も終了したのである。
次回は実際の再治療のテクニックについて講義する予定である。(どうやって実行するか?のみのテクニックのみの話)
1日お疲れ様でした。