バイト先の治療。
主訴は
左下奥歯に咬合痛があり、物が噛めない
であった。
歯内療法学的検査(2022.12.11)
#18 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio probe(WNL), Mobility(WNL)
#19 Cold+3/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio pocket(WNL), Mobility(WNL)
主訴が再現された。適切な治療を行えば問題が解決する可能性が高い。
PA(2022.12.11)
☆以下のPAは除冠し、レジンコアで築造した時のものである。
石灰化していてApex付近まで根管形成ができていない。
が、それは仕方がないことだ。
形成できなければ…
外科しか解決方法はないのである。
CBCT(2022.12.11)
樋状根が疑われる。
やはり、C-shaped Canalだ。
近心根管は石灰化していて穿通ができなかったようだ。
遠心根管も同様である。
歯内療法学的診断(2022.12.11)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Intentional Replantation
ということで推奨される治療はIntentional Replantationである。
まず、除冠し、支台築造して別日に治療が行われた。
☆以下、外科動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#18 Intentional Replantation(2023.4.25)
まず歯牙を脱臼して抜歯した。
抜歯は数分で終了している。
樋状根だからだ。
口腔外でRoot resectionし、Retroprepした。
その後、逆根管形成の窩洞を乾燥し、Lid Techniqueで逆根管充填した。
処置した歯のPAを撮影した。
問題はないと思われる。
その後、再植した。
C-shaped Root Canal Toothなので再植は容易である。
再植後にPAを撮影した。
ということで治療は終了した。
治療時間は数十分である。
かなり容易な外科治療だ。
ということで、次回は1ヶ月後に動揺等を把握する。そこで問題がなければプロビジョナルレストレーションを装着し、2ヶ月後に歯内療法学的検査を行い最終補綴の有無を決定する。
次回の報告まで少々お待ちください。