以前の記事の続報。

ラバーダムなしでの根管治療の後始末はケースによってはかなりハード…〜#14 Intentional Replantation

#14のIntentional Replantation

という頭がおかしい治療

である。

下顎のRadixを持つ歯も同じだが、こうした場合は、

Apicoectomyで頬側2根を短くして、

脱臼させて抜歯する

以外、

それをどうにか処置する方法はない

と私は考える。

他にいい方法があれば、誰か教えていただきたい。

ということでこの7ヶ月の経過を追ってみよう。

初診時(2022.3.3)

Apicoectomy 6M時

MB,DBのApicoectomyを行ったが問題が解決されなかった。

なぜか?P根だ。

しかし、ApicoectomyでP根を切るのは絶望的ゆえ、

ApicoectomyでMB,DBを切断していたので、Intentional Replantationでケリをつけることとなった。それが2023.3.4のことであった。

ラバーダムなしでの根管治療の後始末はケースによってはかなりハード…〜#14 Intentional Replantation

その後、2ヶ月時間が経過した。

Intentional Replantation 2M recall時(2923.5.10)

 

咬合時、少し痛いというレベルに変化した。

これはやはり、

口蓋根の処置を行ったから

に違いない。

この意味でも、

Intentional ReplantationはLast Resort

と言える治療方法である。

かかりつけ医に戻ってもらい、最終補綴をすることになった。

そしてその後、5ヶ月が経過した。

Finalがすでに装着されている。

#14 Intentional Replantation 7M recall(2023.10.5)

MB

DB

P

さらにここから時間が経過した。

気づけば、治療してから1年が経過していた。

#14 Intentional Replantation 1yr recall(2024.3.25)

ということで

痛みが消失し、日常生活に困らないようにようやくなった。

画像的にも歯槽骨がよく回復している。

しかしこの騒動はひとえに、

ラバーダムをしない根管治療がこの結果を招いている。

その意味でも、臨床家の責任は重い。

この話を理解してくれる人がどれくらいいるだろうか?

患者を定期的に歯科医院に通わせて予防じゃ!予防じゃ!!と祭りをする

のはいいが、

ちゃんと治療しろよ

といつも言いたくなるのは私だけだろうか?

ということで、ノーラバーダムが招く根管治療はこのように悲劇を招くことが多い。

以下のケースも同様だった。

世の中のニーズを満たせる歯科医療とは?〜#3 Intentional Replantationから5年経過+CBCTでの検証

このように、面倒なことにならないようにするための鍵は、誠実な治療ということがよくわかるだろう。

あなたもその二の舞にならないように注意しましょう。

次回はさらに1年後の2025.3に2yr recallを行う予定である。

その模様をまたご報告したい。

さて、今日から私はアメリカへ行くのでBlogの更新をストップさせてもらいます。

次回は、週明けに始めます。

またよろしくお願いします。