外科治療の経過観察。
過去記事は以下だ。
この時の再根管治療で分かったことは、
M根は何の変化も起きない→M根のみApicoectomy決定的→再根管治療での近心根の充填がBC sealer→Retroprep時にGutta Percha Pointの残渣で悩まされない
D根→治癒する可能性高い
Radix→M根の根尖病変に影響を受けている可能性がある
ということであった。
その後、Apicoectomyへ移行する。
#30 MのApicoectomyを6ヶ月前に行なっている。
外科後は頬側の皮質骨がごっそり失われている。
さて、この日は半年後の経過観察だ。
#30 Apicoectomy 6M recall(2024.4.15)
初診時は、
#30 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
であった#30だが、
この日は、
#30 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
であった。
主訴は改善している。
PA(2024.4.15)
M根の根尖病変はかなり治癒していることがわかる。
が、所詮、PAだ。
CBCTを撮影した。
CBCT(2024.4.15)
M
歯槽骨の大幅な回復が見られる。
圧痛もないことから、主訴は改善されている。
この圧痛がない=頬側皮質骨が回復した
とどれくらいの先生が捉えることができるだろうか?
D
再根管治療をしたD根であるが、術前の根尖病変は消失している。再治療に意味があったのだ。
が、
それを術前に予測して治療前に患者さんに提示して初めて患者さんの支持が得られる。
あなたは予想できるだろうか?
その予想は何をもって予想するのだろうか?
詳細は、
Basic Course 2024
でお話しします。
Radix
術前に見えていたRadix根尖部周囲の病変は消失した。
なぜだろうか?
といえば、
M根の根尖病変が外科治療で縮小したから
である。
初診時と比較した。
術後と比べて、劇的に歯槽骨が回復していることがわかる。
そして症状(強い咬合痛、打診痛)も改善している。
外科直後この状態が、
半年でここまで回復している。
歯槽骨が回復している。
ちなみに、
初診時には、
主訴は
右下の奥歯を抜かないといけないと言われたが残したい!
で、
患者さんはその後、某病院歯科に行くが、
抜歯を考えた方がいい
と言われ、
なぜそうなのか?といえば、患者さん曰く、
神経の管が石灰化しているので先まで掃除ができない
と担当歯科医師に言われ、
挙句、
もう神経をとったから無麻酔で治療して痛くないでしょう!と意味不明に激怒をされ、拉致が開かなくなり、うちの歯科医院にやってきたのだが、
適切に麻酔をしてあげて、治療中は痛みが出ないようにマネージメントしながら治療すれば、
Apicoectomyは口を開けなくてもできる治療なので、術後は腫れることもあるが、抗生剤を飲まなくてもやがておさまるのである。
そして1年経過すると歯槽骨が回復する、そういう治療である。
その状態で歯がもたなくなるかもしれないが、その際は失った患者さん自身の歯槽骨が回復する。
まさにApicoectomyは、
真の生成療法
である。
そして根管治療ができなければ、
Apicoectomyすればいいのだ。
Apicoectomyができないので、口腔外科医なのに、
意味不明な言い訳
をする傾向にあるのが日本の歯科業界だ。この状況は今後も改善しないだろう。
知っている歯科医師だけが歯牙を残すことができる。それが現実だ。
そして、
歯科治療を保険診療でやると歯がなくなる
ということの重要性があなたにわかるだろうか?
これが日本国の現状だ。
さておき、最終補綴の装着もOKとかかりつけ医には伝えた。
次回はさらに半年後である。
それで通算、1年である。
また詳細をお伝えしたい。