バイト先での治療。

患歯は#14。以下の歯に再根管治療が計画された。

歯周ポケットなど深い部分はなかった。

口蓋根に大きな根尖病変がある。

が、まずは再治療ということで私は再根管治療を提案し患者さんも同意したため再根管治療が行われた。(2021.1.26)

計画通りに私は再根管治療を行なっていったのだが、途中で治療計画を変更せざるを得なくなった。

なぜか?

垂直性の歯根破折があったからである。

垂直性歯根破折の位置を確認するために、破折部位まで仮のガッタパーチャポイントを充填しデンタルを撮影した。

すると口蓋根を長く切断しても動揺が起きることはないと考えたため、ここで一旦治療を中断し、再根管治療から意図的再植術に変更することを患者さんに告げた。

患者さんは治療計画に同意したため、再根管治療は中止になり次回治療は持ち越された。

残された時間で私は口蓋根の破折部位がある部分の上までファイバーポストを補助的に口蓋根に入れてレジンで築造した。歯質を強化?するためである(私はあまり接着は信用していないが。)

ファイバーポストは断端が露出しないようにコア内部に埋め込んだ。

ということでこの状態で1ヶ月経過し、私はIntentional Replantationを行うのである。(2021.2.25)

3根あるので脱臼しないと抜歯できない。

脱臼し、抜歯し口蓋根を所定部位まで切断した。

MBもDBも同様に切断した。

逆根管形成し、BC puttyで逆根管充填した。

確認でPAを撮影した。

問題ないと判断し、抜歯窩へ戻した。

アンダーカットを越えないと抜歯窩には入らないので注意が必要である。

PAを撮影した。

さてここから1ヶ月後に患者さんはやって来たが痛みも歯の動揺もなかった。

プロビジョナルレストレーションの作成を院長先生に依頼した。

PAは以下になる。(2021.3.25)

さらに1ヶ月後。(2021.4.27) 意図的再植した歯が成熟する時期である。

PAは以下になる。

痛みや動揺も全くないため、ここでプロビジョナルレストレーションの作成、形成・印象を依頼した。

以下のように処置を行っていただいた。

(私は補綴治療を一切しないので、昔はやっていたが今はどうやってやるのか?全く知らないし、知識もない。)

次回、最終補綴が装着される予定である。

患者さんは治癒までの回復途中に特別何も文句を言わなかったという。

なすがまま?だったのだろう。

最終補綴が装着された時にまたPAとともにご紹介したい。