紹介患者さんの治療。

主訴は、

左上奥歯、歯にヒビが入っているかもしれないと言われ残せない、抜歯と言われたが残せないだろうか…

である。

治療歴は以下だ。

左上奥歯の虫歯の治療を2022.12にしたという。

その後、2024.6に歯茎を押したら痛かったので定期検診時に相談し、抜髄して根管治療をし始めたものの、

歯にヒビが入っているかもしれないと言われ不安になり

この紹介元に転院されている。

何度もいうが、

折れているか?折れていないか?は、基本的に歯牙を抜歯してその歯を直視しなければ判別ができない。

どの歯科医院に行っても歯が折れていると言われる…なんとか残せないだろうか?〜#31 Intentional Replantation

歯牙を保存したいがどの歯科医院に行っても抜歯→Implantと言われる…〜#18 Core build up with Fiber Post→Intentional Replantation→Perforation repair

そして、折れていても次の処置のために折れている部分を修復して、その部分の骨吸収を防止し、根尖部の歯槽骨を回復することは可能である。

が、それは次の処置を希望する先生次第である。

さっさと抜いて、人工骨を入れればいいんだよ!という御仁には通用しない考え方だろう。

そこからのうちへの紹介である。

歯内療法学的検査(2024.6.21)

PA(2024.6.21)

CBCT(2024.6.21)

MB

治療する前から、この#14にはMB2はないということがわかる。

理由はこの画像だ。

歯根の中央に根管があることがわかる。

1根管だろう。

DB

P

B

歯内療法学的診断(2024.6.21)

Pulp Dx: Previously initiated therapy

Periapical Dx:Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCT


#14 RCT(2024.6.21)

長さを計測すると以下になった。

K#20で穿通したのでMAFは#60.02にしている。

術後にPA, CBCTを撮影した。

MB

DB

P

MB2はないだろう。

ということで次回は1年後である。

またその模様をお伝えしたい。