バイト先での治療。

主訴は痛くで左側で咬合できない。

歯内療法学的検査は以下になる。(2022.)

#18 Cold NR/20, Perc.(++), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#19 Cod N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

PAは以下になる。

根尖病変がない#18が痛いという。

#19はおそらく、Asymptomatic apical periodontitisなのだろう。

CBCTも撮影した。

#18は樋状根なので抜歯はしやすいだろう。

根尖病変の有無はあまり気にならない。

診断と治療計画は以下になる。

#18

Pulp Dx: Pulp Necrosis

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCTもしくはIntentional Replantation

治療に関しては原則根管治療を行う。

が、根管が発見できず、根管形成そのものができない場合は支台築造してそのまま抜歯し、Intentional Replantationを行う計画となった。

患者さんは同意し、治療へと移行した。


#18 RCT(2022.10.25)

☆以下、臨床的な画像/動画が出てきます。気分を害する方はSkipしてください。

仮封を外すと以下のように根管は石灰化していた。

そして遠心頬側には穿孔が…出血がポタポタあり、とても根管を探せるような状況ではなかった。

ここで私は支台築造して抜歯する治療計画に変更する旨を患者さんに伝えた。

歯牙を脱臼して抜歯を試みた。

#18 Intentional Replantation① 脱臼・抜歯(2022.10.25)


抜歯にかかった時間は10分であった。

樋状根だが、術前のCBCTを見る限り遠心根の湾曲がアンダーカットになった可能性がある。

この絵から言えることは抜歯は頬舌的に動かさないと抜けないだろうという事実だ。

さて抜歯した歯を観察し、Apicoectomyを行った。

#18 Intentional Replantation② Apicoectomy(2022.10.25)


その後、深さをCheckして逆根管充填を行った。

#18 Intentional Replantation③ Retrofilling(2022.10.25)


PAで確認した。

問題はないと思われる。

この後、抜歯窩を生食で洗浄し再植した。

問題はないと思われる。

次回は2ヶ月後に経過観察する。

その際の報告をお楽しみに。