バイト先での治療。

患者は20代の女性。

この患者もかつて私の患者であった。(が、倒れたため経過観察ができないでいた。)

3年前に#31(右下7)をRe-RCTした。

今でも覚えているがこの歯は近心に大きな穿孔がありまずそこをMTAで埋めなければならなかった。

その後、再根管治療を行なった。

最後に経過を追ったのが2018年10月であった。

さてここから2年が経過した。あの右下7は残存しているだろうか?

根尖病変は消失したようだ。

歯周ポケットも正常の範囲内であった。

この歯が何年持つかはわからないが、もし問題が起きても8番を移植できる。

もちろんそうならないように越したことはないが、この症例から学べることとしては、

穿孔のマネージメントが可能であれば根管形成をほとんどしていない再根管治療の成功率は極めて高い、ということである。

そしてこの7番が消失しても8番をこの7番に移植できる。(根管治療は必要になるが)

親知らずは噛み合わせに関係ないからとお気楽に抜歯するべきではないのだ。

歯科治療は命に関わり合いはないが、このように深い意味を持つこともある。