以前の記事の続報と経過観察。
Sinus tractがあった歯を再根管治療したものの、MBの根尖病変が大きくなり、やむを得ずにApicoectomyをしているケースである。
詳細は以下にある。
Apicoectomyから半年が経過した。
あの歯はどうなっただろうか?
ひどい審美障害は出ているだろうか?
#3 Apicoectomy 6M recall(2024.5.14)
私の拙い?縫合で審美障害が出ただろうか?
そもそも奥歯をジロジロみるような人間は頭がおかしな人のみでしょう。
そんな暇な人はいません。
患者さんはそんなことよりも、
仮歯がすぐ外れる
ことにご立腹であった…
そう、
これが人生だ。
もっと他人のことを考えましょう。
検査結果は以下である。
Palpationに対する反応がない。
ということは…期待できるのは、MBの皮質骨の回復だ。
CBCT撮影した。
MB
頬側の皮質骨ごと再生している。
これが、Palpationが消失した理由であろう。
その他も精査した。
DB
P
DB,Pも順調である。
これで、最終補綴を装着してもらって大丈夫だろう。
Apicoectomy時と比較した。
#3 初診時(2023.1.31)vs Apicoectomy時(2023.10.11)vs 6M recall時(2024.5.14)
MBの外科治療部分が劇的に改善している。
このままいけば、1年でRecallも終わりそうだ。
さて。
このケースから私が多くの歯科医師の方に伝えたいことは何か?といえば、
術前にSinus tractがあるケースはたとえ非外科的歯内療法の成功率が高くても、Apicoectomy(外科的歯内療法)に移行する可能性が高い
という事実である。
90%じゃ!と声高に自信を患者に与えるのでなく、それがうまくいかない時は何をすべきか?を認識すべきだろう。
そして、
Apicoectomyができなければ、歯内療法は成立しない
ということもわかるだろう。
次回はさらに半年後である。
また経過をお伝えしたい。