紹介患者さんの治療。
主訴は
歯応えがあるものを右下奥歯で噛むと痛い…
であった。
歯内療法学的検査(2024.6.10)
#30 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#31 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
主訴は#31のようだ。
PA(2024.6.10)
何も問題がないように見える。
CTも撮影した。
CBCT(2024.6.10)
M根に病変はない。
D根にも病変はない。
この歯は樋状根なので、もう1根管どこかにあるはずだ。
そこを探索した。
すると…
遠心の頬側寄りの部分にまだ未着手な根管があることを把握した。
これは、絶対にCBCTでないとわからないことだ。
PAでそれがわかったなら、あなたは全ての患者の歯内療法をするべきだろう。
歯内療法学的新案(2024.6.10)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT
ということで、同日再根管治療が行われた。
☆この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#31 Re-RCT(2024.6.10)
Gutta Percha Pointを除去しB根を探索すると思しき根管口を発見した。
そこをヨシダのCXで拡大した。
するとそこに私が求めていたB根が発見できたのである。
長さは以下だ。
感染根管であるので、RILから0.5mm引いた距離を作業長とした。
これで拡大していく。
この最初に挿入した#25.Vの作業長までの感じから、私は#40.04で終了することを決めた。
もちろん、違う意見もあるだろう。
治るかもしれないし、治らないかもしれない。
それは神様が決めることだ。
ということで、以下の表のようになる。
これで根管充填した。
PA, CBCTを撮影した。
パフが見れて取れている。
ということは、根管がパックできていることの証左だ。
問題はないだろう。
次回は半年後である。
また詳細をお伝えしたい。