紹介患者さんの治療。

主訴は

最近、歯茎が腫れてそこが痛い…

であった。

歯内療法学的検査(2024.10.15)

#18 Cold+3/5, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#19 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(++), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL), Sinus tract(+)

#19には強い臨床症状とSinus tractがある。

PA, CBCTを撮影した。

PA(2024.10.15)

このデンタルからわかることは多数ある。

根尖病変がM,Dともにある

不適合修復物が装着されており穿通は必ずしも必要ない(60%に入る可能性)

根管の未形成で再形成で状況が改善できる

等だろう。

が、Sinus tractがある。

患者さん曰く、

最近できているのに気づいた

ということである。

が、それは本人が気づいていないだけで前からあったかもしれない。

または、患者さんの意見が正しいかもしれない。

それは不確定要素だが、いずれにしてもいきなりApicoectomy!ではなくまずは再根管治療案件だろう。

CBCT(2024.10.15)

MB

ML

D

どの根管もほぼ清掃がなされていない。

改善の余地はあるだろう。

歯内療法学的診断(2024.10.15)

Pulp Dx: Previously treated

Periapical Dx: Chronic apical abscess

Recommended Tx: Re-RCT

ということで、同日治療へ移行した。

⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#19 Re-RCT(2024.10.15)

Screw pinを40秒で除去した後に、再根管治療へと移行した。

以下のような治療内容である。

PA, CBCTを最後に撮影した。

Sinus tractにGutta Perchaを入れてPAを撮影すると、

原因は近心根だ。

うまくいかなければ、Apicoectomyである。

CBCTは以下である。

MB

ML

D

遠心根はシーラーパフもあり問題がない。

しかし近心根は、それがなかった。

そして、

そこはSinus tractの原因の根

である。

うまくいかなければApicoectomyである。

またこの後の模様はお伝えしたい。