バイト先での治療。
主訴は、
右下の奥歯で物を噛めない…
である。
歯内療法学的検査(2025.2.28)
#29 Cold+1/4, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#30 Cold N/A, Perc.(+), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
#31 Cold N/A, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)
患歯は#30のようだ。
PA(2025.2.28)
ほとんど根管治療をせずに根管充填している。
そしてM根の根尖部には病変が認められる。
CBCT(2025.2.28)
MB
ML
D
M,D両方に根尖病変がある。
ということは、そこは穿通が必要だ。
歯内療法学的診断(2025.2.28)
Pulp Dx: Previously treated
Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis
Recommended Tx: Re-RCT
ということで、治療は別日におこなわれた。
⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。
#30 Re-RCT(2025.4.22)
C-solutionを使用して、DとMLから再根管形成している。
どこまで形成するか?だが、Gutta Percha PointをApex近傍に1mmほど残して再根管形成するのが早いだろう。
そして、残渣にC-solutionを滴下し、Fileで穿通を図る。
使用しているFileはHyFlex EDM#25.Vだが、これは別のFileのほうがいいだろう。
これについては、後日論じたいと思う。
もっと効率的にGutta Percha Pointを除去できるFileが存在するからだ。
MLに挿入したGutta Percha Pointに傷はつかなかった。
ということは、このケースは合流根管でないということがわかる。
ということで、以下のように作業した。
Single pointで根管充填した。
術後にPA, CBCTを撮影した。
治療の結果が出るのは、早くて1年後、遅くて4年後だ。
またその模様をお伝えしたい。
さて。
私は、米国留学から帰国した2016年からこのバイト先である、
学研都市歯科・矯正歯科
に月1でバイトに行っていたが、
この5月で退職することになりました。
多くの患者さん、約10年という長きにわたりありがとうございました。いつまでもお元気で。