紹介患者さんの治療とその1年予後。

以前の記事で口蓋の皮質骨が再生されているCaseがあった。

人為的に壊さなければ歯槽骨は回復する〜#13 Intentional Replantation 6M recall

口蓋の皮質骨を触れていないので再生したのだろうと言う推論を提示したが今日は意図的に頬側の皮質骨を触れて痛い目にあったcaseを紹介しよう。

紹介された患者さんの再根管治療を行うのだが、

#14 Re-RCT(2023.6.20)

MB

DB

P

MB,DB,Pの3根全てに病変がある。

再根管治療を行うが、

DB以外はほぼ形成ができない状態であった。

1年後に再来院していただくが、

#14 Re-RCT 1yr recall(2024.6.10)

MB

DB

P

1年前よりも状況がひどくなる。

そこで、Apicoectomyを行うのだが、

MB,DB,Pの3根同時の根切が必要であったので、

Flapを開けてMB,DBを短く切断してその上でIntentional Replantationを行うと言う治療計画にした。

すると1回法で終了するからだ。

#14 MB,DB Apicoectomy→Intentional Replantation(2024.6.21)

そもそもは頬側の皮質骨はあったのだが、

抜歯時にMB,DBを短くしておこうと切断して抜歯をしようとするが…

それでも抜けない…

抜歯作業中に、私は気づかないうちにApico-marginal deffectを人為的に作成してしまっていたようだ。

MB

DB

P

この2ヶ月後にRecallするのだが、

臨床症状は消失したが、口腔内の清掃は悪く歯肉はリセッションしていた。

この時点で歯肉移植も困難だ、と言う話を歯周病専門医からは指摘された。

またこの1年後にrecallをするのだが、

#14 Intentional Replantation 1yr recall(2025.6.6)

臨床症状は消えたが…

MB

DB

P

上顎洞炎は治癒し、Pの歯槽骨はかなり回復したがMB,DBは口腔内に歯根が出てしまっている。

つまりここがエンドポイントになるだろう。

このように

人為的に歯槽骨にダメージを与えて歯根を口腔内に露出させると頬側皮質骨は戻らずリセッションする

ことがわかる。

今後、こうした治療では気をつけないといけないだろう。

が、患者さんは臨床症状が消えたためこのまま最終修復となった。

では、私はどうすればよかっただろうか?

今となれば、MB+DBだけ根切して別日にP根だけパラタルサージェリーすべきだっただろう。

それが困難な位置にはなかったからだ。

それか頬側皮質骨を傷つけないように慎重に(この際も慎重にやったつもりだったが)抜歯すべきだったのだろうか?

私は、

MB+DBだけ根切して別日にP根だけパラタルサージェリーすべきだった

と今は思う。

という、反省ケースを今日は提示してみた。

皆さんの意見はいかがだろうか?

またセミナー時に意見を聞かせてください。

よろしくお願いいたします。