9/29(日)はまつうら歯科医院で Basic Course 2024 第7回 が行われた。

この日のテーマは再根管治療。

日本で一番歯科医院で多いであろう治療が、再根管治療である。

以下のような流れで解説した。

文献を紹介した。

BC sealerでSingle Pointで根管治療と再根管治療を行なった文献である。

それによれば成功率が92%だという。

はっ?と言う話だろう。

だが、私のUSC時代の同級生が一番行う機会が高い治療は再根管治療であると今年の4月のロスでのAAEの同窓会でも言っていた。

これには大きな事情がある。

が、事情はその裏側を理解しなければ把握できないだろう。

と言うことで、裏側を解説した。

この多様性のある数字の詳細を説明した。

以下がそのケースだ。

60%

開かない根管…60%の成功に入る条件とは?〜#21 再根管治療から3年経過

98%

根尖病変はないが、クラウンを新製する場合の再根管治療の必要な理由とは?〜#14 RCT

90%

レッジができたMBの修正+Re-RCTで歯槽骨は回復したのか?〜#14 Re-RCTより6年経過

40%

#8,9,10 Re-RCT 3年経過の予後〜外科治療を拒否した患者さん⇨Re-RCT>>>Surgical Endodontics

これらの成功率を通じて学べることは何だろうか?

よく考えましょう。

そして、見通しの建てられる臨床家になりましょう。

そして以上の理由が、92%であるということの答えであるということだ。

そう。

全てはCase Selectionなのだ。

こうして治療した再根管治療がどれほど持つのか?(生存率)も研究されている。

それはどれくらいだっただろうか?

そしてなぜこんなに高い?のだろうか?

その理由をよく咀嚼しましょう。

ということで、引き続いて再根管治療のテクニックの話へ移行した。

この中でポイントになるのは④であるが、世間の関心は②や③であったりする。

②を円滑に行う鍵は道具もあるが、

下準備

だ。

下準備ができていればEasyだができていなければHardだ。

下準備の仕方は教科書に多く記載されている通りである。

このホームページでも数多くあるでしょうからそこを参考にしてみてください。

メタルポストが外れる!と術前に予想できた理由=PAがCBCTよりも勝る点は?〜#21 Core build up with Fiber Post

レジン系のコアはどうやって除去するか?

は教科書的には注水しない方法がベターという。

が、注水しなければ火傷を起こし、ひどいことになってしまうのは教科書通りだ。

日本の場合は、

ラバーダムを使用せずにレジン築造していることが多いので除去はそれほど困難ではないだろう。

そのコツを享受した。

既製ピンも簡単な場合と難しい場合を事前に予知できていれば臨床で困ることもないだろう。

その見分け方を伝えた。

そしてGutta Percha Pointの除去について解説した。

これに関してはこのホームページに多数掲載されている通りである。

そして一番重要な再根管形成。

どういう場合、90%に入る見込みが高いだろうか?

そしてどういう場合はそこに入る見込みがないだろうか?

これは以下の動画が物語っている。

#25.V

#40.04

#60.02

ProTaper Gold F5

さて、

以上の動画で何がわかるだろうか?

再根管形成に意味合いがあっただろうか?

成功のどこに入るだろうか?

よく復習しましょう。

そして上記のようなケースであれば根管充填時にアピカルストップがつかないので根管充填ができない。

そのような場合、重要なのがMTA根充であると言われている。

が、Pro Root MTAセメントを使用して根管充填することはもはや私の臨床ではない。

時代は変化したのだ。

以下のように根管充填していく。

ではこれで治癒するのか?

といえば、結果はどうだっただろうか?

魔法の薬剤

は歯科医療であるだろうか?

答えは全て臨床にあるのである。

その他、

ファイル除去の方法とその予後

穿孔封鎖

レッジ修正

などの話を最後に行い、1日は終了した。

よく復習して実習に臨んでください。

1日、お疲れ様でした。