紹介患者さんの治療の経過観察。
当時の主訴は
他院で神経を除去されたが、歯が脆くなるので根管治療をしたくない。歯髄を残せないか?
であった。
歯が脆くなるので根管治療はしたくない!抜髄・根管治療の臨床的意味合いと #2 Full Pulpotomy? RCT? 歯内療法治療の意思決定方法
根管治療は歯が脆くなるのでしたくない…
という要望であったが、
MB以外は既に根管形成済みでブローチ綿花でFCを用いて貼薬がしてあった。
MBはそのまま歯髄を残したが、問題は出ているだろうか?
それから時間が経過した。
#2 RCT/Full Pulpotomy 1yr recall(2024.9.19)
臨床症状はなかった。
PA, CBCTを撮影した。
問題がないように見える、
がだ。
所詮PAだ。
CBCTも撮影した。
MB
DB
P
MBに病変ができていた。
ちなみに術前は以下だ。
なぜか?
根管形成すると歯が脆くなるという迷信を信じて根管形成を拒絶したからだ。
これでは、石灰化も進行しApicoectomyかIntentional Replantationを行わざるを得なくなる。
もう何度も述べているように、
生活歯髄療法は根未完成の子供の歯牙で行う治療で、成人の歯牙で行うものではない
ということがこのケースでも当てはまるだろう。
患者さんには客観的な事実を告げて治療へと同意された。
ということで次回はこの部分の根管治療である。
また詳細をご報告します。