紹介患者さんの治療。

主訴は、

他院で神経を保存した歯が痛む…

である。

歯内療法学的検査(2025.1.6)

#18 Cold NR/20, Perc.(+), Palp.(-), BT(++), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#19 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

主訴は打診痛、強い咬合痛のある#18のようである。

PA(2025.1.6)

直接覆髄をしたような形跡がある。

成人でのそれの成功率は30%だ。

圧倒的に低い数字である。

CBCT(2025.1.6)

MB

ML

D

M根、D根には根尖病変がない。

つまり、治療終了後に即座に最終補綴が可能である。

が、パフは起きようがない。

根尖病変が無いからだ。

逆にパフが起きれば舌側に違和感を訴えられるだろう。

保存的な根管形成が求められる。

しかしこれも、

PAでなく、CBCTを撮影し分析しているからこそ治療前にわかることである。

そうでなければ、治療の仕様がないだろう。

もっと言えば、

CBCTを持っているだけではなく、それを分析できるような見え方にさせて初めて意味がある

だろう。

こんなことは、日本の歯科大学教育で教わったことがない。

これを教えてくれたのはDr.Schechterだったからだ。

これだけでも私には

“武器”

である。

意味が???な先生は、

Basic Course 2025

でお待ちしています。

歯内療法学的診断(2025.1.6)

Pulp Dx: Pulp Necrosis

Periapical Dx: Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: RCT

ということで、同日に治療へ移行した。

⭐︎この後、治療画像が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#18 RCT(2025.1.6)

この治療の最大のポイントはMBのMLに対する合流だろう。

以下のように合流を確認した。

治療後にPA, CBCTを撮影した。

MB

ML

D

ということでかかりつけ医の先生には最終補綴をしてもらうように依頼した。

次回は1年後である。

またご報告したい。