紹介患者さんの治療。

主訴は

矯正治療をしているが、左上の一番奥の歯の神経が死んで膿が溜まっていると言われた…治療をお願いしたい。

であった。

⭐︎この後、検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。

歯内療法学的検査(2022.12.23)

PA(2022.12.23)

断髄して根管治療をしていない。

すると、根尖病変ができる。

不適合修復物を装着していれば、だ。

MBは凄まじい湾曲度合いが予想される。

また石灰化も起きる。

頭が痛いことしかない。

CTも撮影していただいていた。

CBCT(2022.12.23)

MB

 

頬側の湾曲は強い。

そして頬側の皮質骨はない。

これが、Palp.(+)の原因である。

穿通はMustだ。

DB

 

DBは石灰化が亢進している。

そして病変もある。

ここも穿通はMustだ。

P

 

ここも病変がある。

口蓋側の皮質骨は喪失している。

ここも穿通がMust、だ。

歯内療法学的診断(2022.12.23)

Pulp Dx: Previously initiated therapy

Periapical Dx: Chronic apical abscess

Recommended Tx: RCT

ということで、同日治療へ移行した。

⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#15 RCT(2022.12.23)

DBが穿通しなかったので、HyFlex EDM #10.05で機械的に穿通させようとした。

すると…

HyFlex EDM #10.05が根尖部で破折してしまった…

さあ、私は、重大極悪人だろうか?

それ以外のMB, Pは穿通し以下のように形成した。

ファイルが破折したDBも#40.04まで形成している。

Single Pointで根充し、術後にPAを撮影した。

この時代は当歯科医院にCBCTがないので術後のCBCTを撮影していない。

患者さんは矯正治療をしているということであったので、それは問題ないと返事した。

次回は矯正が終了する予定の2年後である。

さあファイルが折れたDBはどうなるだろうか?

除去も試みずに、この極悪人?が!という運命になるだろうか?

またその後の経過を報告したい。