紹介患者さんの治療。

主訴は

左下奥歯で硬いものを噛むと痛い。歯にひびく感じがある…

であった。

歯内療法学的検査(2024.10.28)

#19 Cold NR/20, Perc.(-), Palp.(-), BT(+), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

#18 Cold+2/2, Perc.(-), Palp.(-), BT(-), Perio Probe(WNL), Mobility(WNL)

主訴は咬合痛のある#19のようだ。

☆この後、検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。

PA(2024.10.28)

#19の遠心根の根尖部に病変がある。

#19,20,21には歯牙の寿命を落とす価値しかないメタルポストコアが装着されている。

CBCT(2024.12.20)

MB

ML

D

Radix

D以外には病変がない。

ということで、この歯の治療は再根管治療であるが、

根尖病変がある遠心根だけを再根管形成していくことにした。

いわゆる我々の業界でいうところの、

Selective root canal retreatment

である。

歯内療法学的診断(2024.10.18)

Pulp Dx:Previously treated

Periapical Dx:Symptomatic apical periodontitis

Recommended Tx: Re-RCT

⭐︎この後、治療動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください。


#19 Re-RCT(2024.12.20)

#19の再根管治療の前に、

#21,20のメタルポストコアを除去し、ファイバーポストコアへ変更している。

次が#19 Re-RCTだ。

メタルポストコアから除去した。

D根のみ再根管形成した。

治療内容は以下である。

C+#6で穿通し、穿通後の一番最初のファイルである、#25.Vの根管への挿入度合いから、HyFlex EDM #60.02まで再根管形成した。

はっ?

何を言っているの?というあなた。

Basic Course

に出席すればその謎は解けます。

術後にPA, CBCTを撮影した。

遠心根のGutta Percha PointはOver extensionしてしまった。

が、時間と共にそれは消失していく。

その事実もこのHPで何度も紹介している通りだ。

はみ出たGutta Percha Pointは除去しなければいけないのか?〜#15 Re-RCTから7年経過

ということで次回は1年後である。

またその結果をお伝えしたい。