今週末の土日はマイクロサージェリーマンツーマンコースがまつうら歯科医院で行われた。

受講生は一人である。

既に学んでいる先生であったので、初日は大まかな術式の変更点にスポットを当てて講義をした。

やはり、Lid Techniqueに話の比重は置かれてしまう。

受講生に軽くヒアリングをすると、

普段は緑のキシロカインも使用していないし、MTAを使用してApicoectomyしているという。

面倒臭い事この上ないだろう。

と同時に多くの患者さんが、そのような状況でのApicoectomyを受け入れているという事実に私は驚きを禁じ得ない。

どこで、どんな話をしても、こういう先生が一定数いるのには驚かされるがそれは仕方がないのだろうか?

また、この先生は狭い範囲でフラップを開けていた。

それは余計にペリオの問題?を引き起こすのでよろしくないという話をさせていただいた。

また私が日本へ戻ってからほとんどしていない、Submarginal Flapをこの先生は好んでいた。

私は瘢痕が出来やすいという理由でほとんど日本に戻ってからこのタイプのApicoectomyを経験していない。

日本人は付着歯肉の幅が狭いというのも適応できない理由の一つにある。

下顎の治療など、それを適応させることがまず無理である。

しかも、我々は、そもそも、ペリオでない歯を治療するのである。

オペで歯肉が下がることはない。

下がるのであれば、それは術前の歯周疾患が治癒したか、歯根が割れているとか別の理由が考えられる。

リトラクターはミネソタ一択である。

購入先をこの先生に伝えた。

またこの先生は術前にCBCTを撮影し、歯槽骨を削らなければApicoectomyできない症例に関してはスキップしていたという。(以下のCase2,3の写真の症例)

スキップなどする必要はない。

CBCTがあるのだ。

2日目はマンツーマンでのHands-onを行った。

Apicoectomyで最も重要なことはポジショニングである。

ポジショニングで全てが決まると言っていい。

具体的には、Apicoectomyは直視で行うのである。そのためには患者のポジショニングが重要になる。

ミラーテクニックなど、ない。

ミラーを見ながら超音波を使用すればミラーが砕けるだろう。

ではどうするか?だが、それはセミナーで実地を学ばなければわからないだろう。

外科時のポジショニングを学べば、マイクロスコープが1,000万のものだろうと150万のものだろうと違いはないのである。

以下がそのPAになる。

まずIntentional Replantationを行なっていただいた。

偏心撮影の練習もできた。

あっという間の2日間の幕が降りた。

この調子で臨床でも頑張っていただきたいと思う。

まずは前歯から。そして小臼歯または大臼歯と進んでいけばいだろう。

以下、受講生の感想。


先生、二日間、ありがとうございました。

マイクロスコープは1,000万する高いのがベストだと思っていましたが、何でもいいですね…

バリオスコープ機能が確かにあればもっと便利かな?という気はしましたが慣れてくるんでしょう。

本当にありがとうございました。

今後ともよろしくお願いします。


ということで二日間の幕が降りた。

歯科臨床を変えるのは、先生、あなたの情熱です。