以前の治療の経過観察。
何と…
あれから5年が経過していた。
5年経過して歯牙はどうなっただろうか?
抜歯か?
破折か?
もうそこには歯は無いのだろうか?
それともそこにあるのだろうか?
#18 Intentional Replantation 5yr recall(2024.1.8)
まず検査を行ったが、いかなる口腔内の不調もない。
術前(2019.12.24)の咬合痛や打診痛は以前として、消失していた。
現状、問題はない。
術前の根尖病変は消失した。
そして…
歯牙はまだ機能している。
最後方臼歯なのに、だ。
世の中には、こういう歯を見た瞬間、問答無用で抜歯だと言い張る御仁もいるそうだ。
そして、ネジに置き換える。
それが正しい医療人としての姿であろうか?
そういう人達と私は、臨床感が合わない。
そういう人は、そういう人たちで臨床をすればいいだろう。
私と交わることは、生涯ないのだから。
が、患者さんはどちらが幸せだろうか?
このことから何がわかるか?
と言えば、
臨床家は治療方法の選択肢を提示できなければダメだ
という事実だろう。
それ(=Intentional Replantation)で全てが成功するわけではない
のだから。
リスク&ベネフィットである。
それを理解させたものこそが、世の中から支持される臨床家と言えるだろう。
ということで術前と比較してみた。
術前(2019.12.)vs 術後(2024.1.8)
術前の根尖病変は消失した。
このように、
Intentional Replantationは歯内療法の最後の切り札になるLast Resortだ。
ということを今日も強調しよう。
この患者さんの予後はオリンピックと同じ、4年後にまたご報告したい。
その際、この歯が残っていたら…