以前の記事の続報。
#31 Intentional Replantationをしている。
それから半年が経過した。
あの歯牙はどうなっただろうか?
⭐︎この後、検査動画が出てきます。不快感を感じる方は視聴をSkipしてください
#31 Intentional Replantation 6M recall(2024.5.24)
検査に対して痛みはない。
主訴が改善されている。
動揺もWithin Normal Limit=WNLだ。
PA, CBCTも撮影した。
術前と比べて大きく根尖部の病変が治癒していることがわかる。
Intentional Replantationで主訴が改善したのだ。
初診時と比べてみた。
問題が大きく改善されていることがわかる。
このように、
歯内療法には外科治療はマストの医療行為
であるということがわかる。
どうせ抜くなら…
Intentional Replantationにチャレンジしてみてはどうだろうか?
が、だ。
以下のようなケースは適応症から外れることが多い。
①根管口部の拡大が大きく、CBCTで歯牙を取り囲むようにリージョンがある場合
#18のD根にはJ-shaped lesionがあった。
こういう場合、
USCではIntentional Replantationをする!というと、ほぼ全員がやめろとアドバイスしていた。
が、そうでない場合もある。
抜歯して直視しないとわからないのだ、が、
#18のD根には、やはりVertical Root Fractureがあった。
が、そうでない場合もある。
つまりここから得られる結論は、
歯が折れているか?どうか?は、抜歯して直視しないとわからない
のだ。
②歯質が過少な場合、脱臼が難しく抜歯ができない(樋状根なら可能)
③根尖病変がない、上顎の3股に分かれた大臼歯(が、根尖病変が大きくあれば容易)
ラバーダムなしでの根管治療の後始末はケースによってはかなりハード…〜#14 Intentional Replantation 2M, 7M, 1yr recall
過去1回根管治療を、過去3回再根管治療をしているが、状態が改善しない… #14 Intentional Replantation
さあ、上記の①〜③は天然にあることだろうか?
といえば、そうではなく、
歯科医師がやらかしていることから起きていることがほとんどだ。
治療だからもちろん、100%はないが、リカバリーできる治療を術者は目指すべきだろう。
という個人の意見を入れて今日は終わりたい。