週末に博多駅近郊某所でマイクロエンドマンツーマンコースが行われた。
参加者は私の大学時代の後輩で同じサークルに所属していた歯科医師の先生で私は彼をよく知っていた。
彼は私が倒れる前のBasic CourseやAdvanced Courseにも来てくれていて共に勉強をした仲間である。
しかしこれまで実習を教えたことはなくこの回が初めてであった。
しかし過去私の話の大部分を彼は聞いているので私は講義は今までとの変更点のみを押さえて説明した。
それが以下の項目である。
- MInimum Prep+Taper形成はエンドの予後をよくしないということ(論文と臨床では異なるし、HyFlex EDM #40.04がそれほど小さなサイズではないということ)
- メカニカルグライドパス総整理(現在市販されているもの全てに関してレビューして後輩に伝えた)
- Ni-Ti FileおよびGutta Percha Pointの誤差とそれに対する臨床応用方法
ということで講義は10:00から始まり、11:30には終了した。
ここから実習に移ったのである。
なお、今回からペントロンジャパンさんが実習に協力してくれた。いつもありがとうございます。
今回の参加者は結局2ケースを完了させて残り1ケースは日曜日に持ち越した。
合流を意識した根管形成・根管充填方法を指導した。
それを意識すれば上顎大臼歯や下顎大臼歯は小臼歯の連結と意識して根管治療が可能である。
<Case1~上顎大臼歯①>
MB1とMB2は80%の確率で合流している(Vertucci 1984)。
どう形成するか?は今まで言及した方法をこの日も説明し、実習して実践を積んだ。
根管形成のコツの公開①〜MB2はどのように根管に存在するか?そしてその形成方法について
Length Controlにはまだまだ課題はあるものの、申し分は基本的にはない。
合流もきちんと再現できていた。
<Case2〜下顎大臼歯①>
MLとMBは基本的に合流している(Oliver Valencia 2010)
今までも説明したような方法で合流地点を発見し形成した。
根管形成のコツの公開②〜下顎第1・第2大臼歯→ML,MBの解剖学的特徴と形成方法について
ポイントを試適した。
根尖付近で合流している。遠心根はアンダー気味であったので形成をしなおした。
その際、アンダーになる理由はファイル交換のたびにPatency Fileをしなかったからであるということが実習で判明した。
これからはPatency Fileを頑張りましょう。
いい位置にポイントは来ている。
根管充填した。
しかしながらアンアー根充になってしまっている。
シーラーを入れるとGutta Perchaが根管に入っていかならしい。
であれば、シーラーを入れるのはやめてディッピングしたGutta Perchaを根管に挿入する方法が今後は望ましいだろう。
<Case3 上顎大臼歯>
さらにこの日は最後にもう一本上顎大臼歯のRCTを行ってくれた。
Case1と比べるとレングスコントロールが良くなっているように感じる。
が、ここでこの日の実習は時間切れで終了となった。
この続きはまた明日お伝えする。